チャールズ・ビングリー( Charles Bingley )。
正統派のヒロイン、ジェインの恋の相手となったビングリー氏もある意味、正統派のヒーロー。
明るくて単純で人好きのする紳士。
ベネット家を虜にしたビングリーの魅力
ミスター・ビングリーは会場の主だった人達全員とすぐに近付きになった。快活で愛想がよく、毎回踊り、舞踏会の終るのが早すぎると憤慨し、それなら自分が一つネザーフィールドで開かせてもらおうと云い出した。このような人好きのする性質が大いに物を云わない筈はない。(p29)
この時代、労働で収入を得ない紳士淑女の仕事と言えば、社交でした。
そう意味で考えると、ビングリー氏は令嬢とその親たちにとってたまらないほどの好物件でした。
何しろ美青年ですしね…!それも年収5,000ポンド(約5千万円)を持っている美青年。
そして、ビングリー氏は明るく快活で人好きのする性格でおよそ彼を嫌う人はいないに違いない、という好人物。隣に高慢なダーシー氏が立っていたこともビングリーの快活さを引き立てる結果になったのかもしれませんね。
ビングリー氏は舞踏会で美人のジェイン・ベネットに一目惚れをします。
「まさに理想的な青年だわ、気が利いていて、愛想がよくて、快活で。それに私、あんな鮮やかな態度は見たことがないーあんなに気さくで、それでいてあんなに申分のない育ちの良さが具わっていて!」
「それに男前よね」とエリザベスが応じた。(p35)
もちろん、ジェインだけではありません。
エリザベスはもちろん、ベネット家の全員がビングリー氏に魅せられました。
ミスター・ビングリーはなかなか感じのいい、紳士然とした男でーダーシーの親友です。(p319)
ビングリー氏役を演じた俳優
『高慢と偏見』(1940年) | ブルース・レスター( Bruce Lester ) |
---|---|
『高慢と偏見』(1995年) | クリスピン・ボナム=カーター( Crispin Bonham-Carter ) |
『プライドと偏見』(2005年) | サイモン・ウッズ( Simon Woods ) |
『高慢と偏見とゾンビ』(2016年) | ダグラス・ブース( Douglas Booth ) |
個人的にはビングリー氏役の俳優さんにはたいして興味がなかったりします。
でも、基本的に幼く見える、甘く優しい顔立ちの人がビングリー氏を演じることが多いですね。そして、イケメン、と。
BBC版の『高慢と偏見』でビングリー氏を演じたクリスピン・ボナム=カーターは『鳩の翼』や『英国王のスピーチ』などで知られるヘレナ・ボナム=カーターのいとこになります。ヘレナの方は大女優のへの道を歩みましたが、クリスピンの方はちょっとぱっとしなかった印象ですね(汗)
個人的には『高慢と偏見とゾンビ』のダグラス・ブースの顔が一番好みかもしれません…!
正統派のモデル顔ですよね(笑)
この投稿をInstagramで見る
いずれにしろ、わたしはツンデレダーシー氏の魅力にころりでしたので、ビングリー氏の魅力には気づくことなく…汗
そして、実際にわたしが結婚したのはダーシー氏よりもビングリー氏のような殿方でありましたことよ。理想と現実は違う、ということでしょうか。